SOFTWARE
CADとメッシュのメリットを生かしたデータ準備をMagicsで実現
3Dプリント業界では、CADとメッシュのワークフローについて、どちらが最適かという議論が長年続いています。データ準備のプロセスからメッシュデータ作業を完全になくすためには、CADが唯一の方法だという声が大多数ですが、当社は別の意見です。それぞれのフォーマットには大きなメリットがあると考えています。そこで、Magics にCADとメッシュそれぞれのデータ編集用ワークフローをご用意することになりました。Magicsソフトウェアソリューションは、3Dプリント業界のアワードでSoftware Tool of the Yearを受賞した、業界をリードするデータおよびビルド準備ソフトウェアです。
Materialise Magicsは3D Printing Industry Awardsにおいて「Software Tool of 2021」を受賞
ワークフローへの影響
CADとメッシュのデータを同じソフトで作業できるということは、データ変換の手間を省けるため、データ準備作業時間が短縮されるということです。
CADはメッシュに比べて解像度が高いため、パーツを編集する際に優れていることで知られています。その利点を活かして、設計最適化ソフトから、Magicsによるパーツの強化、フィレットの作成、穴の追加などの作業を一貫してCAD上で作業をすることができるようになります。
CAD機能のワークスペースを導入することでユーザーのワークフローを向上
3Dプリントにおいてメッシュデータを使用するメリットもあります。ビルドの準備や有機的なテクスチャーを使用する場合は、ある程度の作業はメッシュデータで完成させることが重要になります。エンジンアセンブリのラッピングのように、デザインの複雑さを気にせず作業したい時にも有効です。メッシュデータには、パーツをスライスして造形をするために必要な、3Dモデルの内部および外部に関するすべての情報が含まれているのです。
造形に適したパーツを準備するためには、2つのフォーマットをシームレスに統合したワークフローが必要です。Magicsに読み込んだフォーマットで一貫してデータ編集作業をすることで、ユーザーは生産性を向上させ、よりキレイで正確なパーツデータの準備が可能になります。
私たちは、Magicsを通してよりハイブリッドなワークフローを提供したいと考えており、今後の新バージョン開発に反映されていくでしょう
- Materialise グローバルマーケットマネージャー、Egwin Bovy
また、3Dプリントの関係会社や顧客は、メッシュデータよりもCADに慣れている人が多いため、コミュニケーションがスムーズになります。3Dプリントサービス事業者が受け取るデータの多くは、3Dプリントに適していないことがほとんどです。造形に適したデータにするためにMagics搭載のCAD編集機能を使えば、造形に最適化されたパーツデータへと加工することができ、お客様とのデータ確認も簡単にスピーディに行うことができるようになります。CAM設計パッケージと積層造形ワークフローの間で、パーツのデータの整合性を失うことなく、シームレスな橋渡しが実現するということです。
新しい機能のご紹介
2022年春にリリース予定のMagics 26を一足先にご紹介
2022年春にリリースされるMagics 26では、CADとメッシュ、それぞれのワークスペースが導入されます。Magics搭載機能として、CADとメッシュそれぞれの編集機能を活用したデータ準備専用、またはメッシュデータによる造形準備専用のワークスペースで、ワークフローは最適化され、シームレスなデータのやり取りが可能になります。
Magics 26のパーツ準備ワークスペース（左）とビルド準備ワークスペース（右）
Materialise グローバルマーケットマネージャーのEgwin Bovynは次のように述べています。「データ準備のワークスペースには、業界をリードするParasolid®が採用されるのですが、当社のCAD機能は試行錯誤の連続です。Parasolidを使用することで、ユーザーはより速くデータ修正をすることができ、造形プロセスにおけるデータ準備の生産性を向上させることができます」。
Parasolidは、世界最高峰の3Dジオメトリモデリングカーネルです。コンバージェント・モデリング・テクノロジー™をベースに、ParasolidとMagicsというパワフルで信頼性の高い2つのソリューションを組み合わせることにより、ユーザーは両方の長所を活かしたデータ準備ができます。
Parasolidは200以上のソフトウェアベンダーに採用されており、350以上あるParasolidベースのソフトウェアアプリケーションで100%の3Dデータの互換性がある
「今後の課題は、メッシュを廃止してCADに移行することではありません。データやビルドの準備において、メッシュが役立つアプリケーションやオペレーションがあります」とEgwinは述べています。「だからこそ、私たちは次のバージョンのMagicsにそのための機能を搭載をするのです。私たちは、メッシュデータを使用することで、業界が直面している課題を克服することを約束します。私たちは、Magicsを通してよりハイブリッドなワークフローを提供したいと考えており、それは今後の新バージョン開発に反映させていく予定です」。
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